第6回麻酔科学サマーセミナー2009
本当の夏に出会う旅:駆け出し麻酔科医の麻酔科学サマーセミナー体験記
稲垣 泰好
1
1旭川医科大学病院 救急部
pp.1102-1104
発行日 2009年11月1日
Published Date 2009/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100804
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私は,生まれも育ちも本州の人間である。夏といえば,高い太陽に蒸し暑い風,プールにスイカがお決まりだった。しかし,北海道に住んで10年,湿度のない暑さに体が慣れてしまった。そのため,湿度の低い旭川の夏ですら暑いと感じるようになった。そうなのだ,本当の夏を体が忘れてしまったのである。そんな忘れてしまった夏に出会うために,麻酔科学サマーセミナーに参加している。
麻酔科学サマーセミナーとは,麻酔科学の粋を集めて毎年6月末に沖縄で開催される一大イベントだ。毎年テーマを決めてワークショップやセミナーを開催している。過去のテーマは,経食道心エコー,超音波ガイド下神経ブロック,ファイバー挿管といった麻酔の手技に関するものからコンピュータの有効な使い方に至るまで,多岐にわたる。毎年,話題のツールをテーマに挙げて開催されるのが特徴である。今年のテーマは,「小児の静脈麻酔」,「LMA supremeTM」,「自動麻酔記録システム」,「鎮痛と鎮静」の四つ。その分野のエキスパートが招かれ行われる本セミナーは,私のような駆け出し麻酔科医には非常に意義のある企画だ。
例年会場はリゾートホテルと決まっている。今年の会場は,恩納村にあるルネッサンスリゾートオキナワ。青い海に高い空,プライベートビーチにパラソルという絵に描いたような沖縄の夏がそこにあった。
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