徹底分析シリーズ 麻酔科医の知らなければいけない免疫
炎症・抗炎症と免疫のクロストーク:手術と麻酔と免疫担当細胞の関係
松田 直之
1
Naoyuki MATSUDA
1
1京都大学大学院医学研究科 初期診療・救急医学分野
pp.832-837
発行日 2009年9月1日
Published Date 2009/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100740
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現在,私たち麻酔科医は,手術や外傷などの生体侵襲に対して,手術中より炎症を制御し,かつ免疫を維持するという,一見相反する二つの管理技術を必要としている。鎮痛・鎮静において麻酔深度が評価できるように,免疫管理についても個々の患者で静脈麻酔薬などの麻酔薬量の適正が評価できるとよい。しかし,至適血漿濃度などの具体的ターゲットを定められないところに,現在の炎症/抗炎症および免疫管理の難しさがある。
本稿では,炎症・抗炎症と免疫の関連を,静脈麻酔薬の作用を含めて論じる。
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