徹底分析シリーズ 超音波ガイド下神経ブロック:基礎とブロックの実際
上肢の神経支配と腕神経叢の解剖
原 かおる
1
Kaoru HARA
1
1島根大学医学部 麻酔科学教室
pp.1074-1078
発行日 2007年11月1日
Published Date 2007/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100497
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脊髄神経が層状に皮膚に分布する体幹とは異なり,四肢は脊髄神経が集まってできた神経叢によって支配されている。上肢は腕神経叢によって支配されるが,この腕神経叢は脊髄神経が集まって,その後終末枝に分かれるという単純な作りではない。集まって分かれ,また集まっては分かれと複雑な網目状を呈している(図1)。そのため腕神経叢ブロックはアプローチする部位によって目標となる神経の「集まり」が異なり,その特徴を知ることが超音波ガイド下での腕神経叢ブロックの習得に役立つ(図2)。腕神経叢は,各アプローチの部位で分断されているわけではなく,つながっているのである。このことは特に鎖骨より近位でのアプローチでわかりやすい。
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