症例検討 ちょっと複雑な冠動脈バイパス術の麻酔
透析患者における冠動脈バイパス術の麻酔:透析導入の原疾患と長期腎不全による全身血管・重要臓器障害を的確に評価し,循環血液量減少に要注意
松永 明
1
Akira MATSUNAGA
1
1鹿児島大学医学部 麻酔・蘇生学講座
pp.1126-1129
発行日 2008年11月1日
Published Date 2008/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100485
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症例
65歳の女性。身長155cm,体重40kg。5年前,発症の心筋梗塞をPTCA(経皮経管的冠動脈形成術)により管理されていた。今回の冠動脈造影で,左冠動脈前下行枝近位部90%,左冠動脈回旋枝近位部90%,右冠動脈90%の再狭窄が指摘され,OPCABが予定された。心エコー検査では,左室の下壁から側壁にかけての壁運動が著明に低下し,左室駆出率は40%であった。また,20年前より慢性腎不全のため週3回の透析を行っていた。
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