症例検討 ちょっと複雑な冠動脈バイパス術の麻酔
僧帽弁逆流を伴う冠動脈バイパス術の麻酔:治療法の確立していないIMRの見落とし,過小評価に注意
尾前 毅
1
Takeshi OMAE
1
1鹿児島大学医学部 麻酔・蘇生学講座
pp.1120-1125
発行日 2008年11月1日
Published Date 2008/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100484
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症例
68歳の女性。不安定型狭心症に対して冠動脈バイパス術(CABG)が予定された。3年前に右冠動脈を責任病変とする心筋梗塞の既往があった。今回の不安定狭心症はLAD領域,LCX領域を責任病変とすると診断された。現在,左室駆出率54%であるが,僧帽弁逆流症はmoderate,三尖弁閉鎖不全症(MR)はmildである。僧帽弁逆流に関しては,器質的なものは認められず,虚血に伴うものであると診断された。
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