診察で使える!|急性期Point-of-Care超音波ベーシックス・11
循環血液量減少を疑った時
亀田 徹
1
1安曇野赤十字病院救急科
pp.247-252
発行日 2018年2月15日
Published Date 2018/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201363
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はじめに
下大静脈が再び注目されています
今回は「循環血液量」という、捉えにくいものを相手にします。
循環血液量減少は脱水や出血、循環血液量増加は心不全や腎不全などで起こります。循環血液量の評価は、病歴と身体所見に加え、必要に応じエコーを用いて行われています。従来、下大静脈径と呼吸性変動の組み合わせで中心静脈圧(右房圧)の推定が行われてきましたが、中心静脈圧は循環血液量や輸液反応性(後述)の指標にはなりえないことが明らかにされています1)。下大静脈の観察による循環血液量減少の評価は、どの程度有用なのでしょうか?
*本論文中、[▶動画]マークにつきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2020年1月31日まで)。
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