症例検討 ダメージコントロール
逃げるが勝ちのダメージコントロール:治療戦略としての撤退
松本 尚
1
Hisashi MATSUMOTO
1
1日本医科大学千葉北総病院 救命救急センター
pp.556-559
発行日 2007年6月1日
Published Date 2007/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100339
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ダメージコントロールサージャリーdamage control surgery(DCS)1~4)とは,出血性ショックによる低体温や代謝性アシドーシスとこれらに起因する制御不能のびまん性出血を伴った外傷患者に対して,出血部位や損傷臓器に対する最小限の処置のみを行う外科的治療戦略のことを指す。術者はこの状態でいったん手術を終了し,集中治療による患者の全身状態の改善をはかった後に,計画的な再手術(staging laparotomy,planned re-operation)により根本的治療を行う。
本稿ではその適応や実際の手術手技,またDCSを成功させるためのポイントについて詳述する(コラム1)。
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