徹底分析シリーズ 感染症を克服する:基礎編
SSI(手術部位感染)の予防1:CDCガイドラインを中心に
市川 高夫
1
Takao ICHIKAWA
1
1新潟県立六日町病院 麻酔科
pp.852-856
発行日 2008年9月1日
Published Date 2008/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100179
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CDCの手術部位感染(SSI)予防ガイドラインが発表され約10年が経過した。病院では,施設の事情を考慮しながら,エビデンスにもとづいてSSI防止を規定のこととして行っている。しかし「医師不足」,「人手不足」の名のもとに,まだ適切な防止策が十分に実施されていない施設も散見され,現実に清潔手術においても悲惨な感染事例が発生している。
医療は不確定要素が多いため,必ずしも期待される結果をもたらすことは不可能であるが,それは合併症の発生の弁明になってはならない。適正な標準的な予防策,手術手技,術後管理等がなされていて,それでも第三者の医療者が検証して不可抗力であると判断されるまでは真摯に,行っている医療行為が標準的であるかを常に自己検証する必要があろう。
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