症例検討 不整脈
心房細動:長期にわたる心房細動患者では,術前から低血圧対策を
西川 俊昭
1
Toshiaki NISHIKAWA
1
1秋田大学医学部統合医学講座 麻酔科学・蘇生学分野
pp.592-594
発行日 2008年6月1日
Published Date 2008/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100113
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症例
66歳の女性。身長150cm, 体重58kg。転倒して右上腕骨を骨折した。観血的整復術が予定された。5年ほど前に高血圧を指摘されていたが,治療せず放置していた。入院時の血圧は160/92mmHg, 心拍数78bpmであった。心電図上,左房肥大とvoltage criteriaで左室肥大が認められた。検査所見上,ヘモグロビン値12.8g/dLと軽度の貧血を認めた。
経過
術中,上腕骨操作中に突然,頻脈となった(図1)。心拍数は116bpmであった。
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