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The New England Journal of Medicine
Editorial:
Finfer S. Corticosteroids in septic shock. N Engl J Med 2008 ; 358 : 188-90.
Article:
Sprung CL, Annane D, Keh D, et al. Hydrocortisone therapy for patients with septic shock. N Engl J Med 2008 ; 358 : 111-24.
敗血症性ショックの治療について2004年にSurviving septic shock campaignがだされ,さらに2008年にはupdateがだされている(Crit Care Med 2008 ; 36 : 296-327)。その中で,ステロイド治療は,以下のように位置づけられている。(1)十分な輸液,昇圧薬投与に反応しない低血圧がある場合にヒドロコルチゾン静注を考慮する。(2)ヒドロコルチゾン投与決定のためのACTS刺激試験は推奨しない。(3)デキサメタゾンよりもヒドロコルチゾンが望ましい。(4)フルドロコルチゾンを用いてもよい。(5)昇圧薬が必要なくなればステロイド投与からウィーニングする。(6)ヒドロコルチゾン投与量は300mg/日以下とする。(7)急性副腎不全がなければ単に敗血症というだけでステロイドを投与してはならない。(下線部は強く推奨,その他は示唆)メチルプレドニゾロン30mg/kgといったステロイドの大量投与の有用性がないことは明らかとなったが,“生理的”量のステロイド投与による敗血症性ショックの予後改善について示唆した報告やメタ分析がある。
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