連載
Editorial拝見
pp.830-831
発行日 2007年8月1日
Published Date 2007/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100406
- 有料閲覧
- 文献概要
Anesthesiology
Editorial:
Sonner JM. Ethnicity can affect anesthetic requirement. Anesthesiology 2007 ; 107 : 4-5.
Article:
Ezri T, Sessler D, Weisenberg M, et al. Association of ethnicity with the minimum alveolar concentration of sevoflurane. Anesthesiology 2007 ; 107 : 9-14.
米国で麻酔をした経験と,日本で麻酔をした経験から,人種により麻酔薬に対する感受性に差があるのではないかと漠然と感じている。しかし,そのエビデンスとなるようなヒトを対象にした研究は少ない。20年以上も前,MGHのレジデントをしていたときに,赤毛だと麻酔の必要性が高いと言われたが,そのことが報告されたのは2004年のことである(Liem EB, et al. Anesthesiology 2004 ; 101 : 279-83)。中国人やネパール人のアルフェンタニルの除去半減期は,ヨーロッパ人よりも短いと報告されている。ロクロニウムの作用が,オーストリア,アメリカ(白人),そして中国で異なることが報告されている(Dahaba AA, et al. Anesthesiology 2006 ; 104 : 950-3)。人種による薬物反応の差がどこにあるのかは解明はされていない。
Copyright © 2007, "MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD." All rights reserved.