症例検討 よくある症例の麻酔
気管支喘息があるのですがという症例:チューブ刺激は最小限に,やはり禁煙を勧めたい
岩下 朝子
1
,
工藤 一大
1
Asako IWASHITA
1
,
Ichidai KUDO
1
1帝京大学医学部附属溝口病院 麻酔科
pp.74-79
発行日 2008年1月1日
Published Date 2008/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100016
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
症例
44歳の男性。身長170cm,体重77kg。腰部椎間板ヘルニアに対し,2日後にLove手術が予定された。4年ほど前から気管支喘息といわれているが,特に日常は治療薬は服用していない。これまで発作時はβ2刺激薬の吸入のみで対応できていたが,3か月前の最終発作時はステロイドの静注が必要であった。また,20本/日,20年間の喫煙歴があるが,術前に禁煙はしていない。階段を急いで登ったりすると息切れがした。喘鳴は聴取されなかった。
術前の評価はどうするか
まず以下に示す二つの分類を参考に喘息の重症度を評価する。最初のものは内科的な重症度分類,次はそれを踏まえた術前状態の麻酔科的分類である。
Copyright © 2008, "MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD." All rights reserved.