Japanese
English
論述
主としてネコの肢蹠の電位変動を通じてみた交感神経系の中枢機構について
Central mechanism of sympathetic nervous system studied by means of galvanic skin reflex in cat
横田 敏勝
1
Toshikatu Yokota
1
1北大医学部第二生理
1Dept. of 2nd Physiology, School of Medicine Hokkaido University
pp.272-283
発行日 1962年12月15日
Published Date 1962/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425906256
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ネコの肢蹠の皮膚にみられる電位変動は,汗腺の活動電位によるものと考えられている(McLeary,1950,Wang,1957)。従つて汗腺の性質として知られているところから推定すると,この電位変動は交感神経の活動によつて規定されているものと思われる。
この電位変動は,これまで主として皮膚電気反射galvanic skin reflex,GSRとしてとり上げられてきた。しかし私(横田,1962)がすでに報告したように肢蹠の皮膚の電位水準は,sudomotor neuroneのtonic dischargeと平行関係があるとみられるので,Wang,Stein,Brown(1956)の用いた末梢知覚神経刺激による脊髄反射性GSRの振幅と共に,脳刺激のsudomotor neuroneに及ぼす影響を知る上の有力な指標と考えられる。
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