Japanese
English
論述
Rabbit Ear Chamberによる微細循環動態の研究法について
On in vivo Observation of the Behavior of Microcirculation by the Rabbit Ear Chamber Technique
浅野 牧茂
1
,
吉田 敬一
1
,
田多井 吉之介
1
Makishige ASANO
1
,
Keiichi YOSHIDA
1
,
Kichinosuke TATAI
1
1国立公衆衛生院生理衛生学部
1Department of Physiological Hygine, Institute of Public Health
pp.285-294
発行日 1962年12月15日
Published Date 1962/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425906257
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生理学的ならびに薬理学的研究に適するようRabbit Ear Chamber(REC)の改良を行い,microcirculation動態を観察するとともに,その半定量的記録法としてmicrophotoelectric plethysmography(MPPG)を考案して次のような結果をえた。
1.RECを本邦産家兎に適合し,かつ生理学的・薬理学的研究に便利な寸法のものとし,佳良な新生血管網をうることができた。
2.顕微鏡で観察されるREC内microcirculationの動態を半定量的に記録する方法として,CdS photoconductive cellを顕微鏡写真撮影adaptorあるいは双眼顕微鏡の一眼に装着して血管運動に伴う光量変化を誘導記録するMPPGを開発し,RECの直視下観察と併用してよい成績をえた。
3.正常無処置家兎のRECにおいて,同一系統のarteriole-capillary-venuleというmicrocirculation単位は独立して血管径ならびに血流量の増減による周期的変動を示した。その周期はおよそ20〜50秒で,20°〜25℃の環境温度でよく観察された。
4.adrenaline投与によつて血管が持続的に収縮すると同時に正常周期変化が認め難くなるのが観察された。
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