研究報告
血小板及び血液凝固機構に關する電子顯微鏡的研究
脇坂 行一
1
,
東 昇
2
1京都大學醫學部内科第二講座
2京都大學醫學部微生物學教室
pp.93-97
発行日 1949年8月1日
Published Date 1949/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905459
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Ⅰ.緒言
近時發達した電子顯微鏡は從來の光學顯微鏡を遙に凌ぐ優れた分解能を以て細菌學,生物學,コロイド化學,金屬組織學,繊維工學等の分野に幾多の新知見を齎しつゝあるが,之が血液學方面への應用は未だ少く,僅にWolpers und Ruska1)(1939)の血小板及び繊維素に關する研究,Ruska und Wolpers2)(1940);Schmitt and Hobson3)等の腦脊髄液中の繊維に關する研究,Jung4)(1942);Wolpers5)(1942);Jung und Asen6)(1944)等の赤血球に關する研究,Hawn and Porter7)(1947)の牛の繊維素に關する研究等があるに過ぎない。茲に於て我々は電子顯微鏡による血液學的研究を企て,先づその第一歩として血液凝固に關係ある血小板及び繊維素の觀察を試みた。
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