2頁知識
位相差顯微鏡について
水平 敏知
1
1東京医科歯科大学解剖学教室
pp.35-37
発行日 1954年2月15日
Published Date 1954/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661909508
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1953年度の物理学ノーベル賞がオランダのグロニンゲン大学教授,フレデリツク・ゼルニケに与えられました。皆さんはゼルニケ教授の名前を恐らく初めて聞かれたことでしよう。ノーベル賞に価するような,そんな大きな功績とは一体何でしようか?それは最近,時折耳にすると思いますが,“位相差顕微鏡”という,すばらしい顕微鏡を,もう約20年ほど前に考案したことでした。
では,そのすばらしい顕微鏡とは一体どんなものでしようか?今まで私達の使つて来た顕微鏡は,皆さんもよく御承知のように,細胞だの,細菌だのを一度フオルマリンやアルコール,或は火焔などで固定をしてからいろいろな色素を使つて染めて見なければ研究をすることができませんでした。
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