特集 眼科臨床の進歩Ⅰ
角膜顯微鏡の構造と種類
梶浦 睦雄
1
1福島醫大眼科
pp.923-930
発行日 1952年11月15日
Published Date 1952/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201326
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緒言
現今の眼科學に於ては診斷用器械としての角膜顯微鏡が占める位置は非常に重要なもので有る。之無くしては診斷が不可能なもの,又之有るが爲に早期診斷が可能な疾患は決して珍らしく無い。それ故に日々新しい器械や附屬品が考案され,又色々の検査法が研究されて居る。然し本邦では戰爭の間に何等改善が爲されなかつたのに比べ,各國共多くの改善が實用化し,Gullstrandが初めて作つたものとは全く其の樣子を異にして居る。筆者は之等に就て簡單な解説を試み度いと思う。角膜顯微鏡は他の顯微鏡と異なる所は無い。即ち照明系(細隙燈)と觀測系(顯微鏡)及び附屬品から出來て居る。その中他と全然異なつて居るのは照明系と附屬器具で,生體眼を觀察するに適した樣に作られて居る譯で有る。之の各部分に就て必要な基本的知識を述べながら最近の動向を覗いて見よう。
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