研究報告
上頸神經節剔出による迷走神經背側核の變化について
陳 榮
1
1東大醫學部解剖學教室
pp.33-35
発行日 1949年3月25日
Published Date 1949/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905441
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余は第51囘日本解剖學會織會において迷走神經背側柱核に直接移行することを述べたが,これは副交感神經核と稱せられてゐるものが直接に交感神經核とつゞくといふ點に重要な意味を有する.この一見不可思議な問題の解決に幾分の燭光を與へるものとして余はHuetが1898年幼若家兎の上頸神經節を剔出すれば迷走神經背側核に變性を認めたと報告したことを重要視しその追試を行ふことゝした.
またMolhantは1910年成熟家兎でHuetの實驗を繰返してその正しきを認め,Brugsch,Dresel,Lewyは1920年家兎で新陣代謝の研究中やはり同樣の實驗を行ひ迷走神經背側核の上方細胞群に變性を認め,この核に交感性及び副交感性の2種の細胞があると主張した.
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