Japanese
English
特集 中間径フィラメント
アルツハイマー神経原線維
Alzheimer's neurofibrillary tangle
石井 毅
1
Tsuyoshi Ishii
1
1東京都精神医学総合研究所
pp.496-499
発行日 1986年10月15日
Published Date 1986/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905426
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I.Alzheimer神経原線維とは
(ANT:Alzheimer's Neurofibrillary Tangle)
この変化は神経細胞の中にたまる特異な線維である(図1)。1907年Alzheimer1)により報告された初老期痴呆(Alzheimer病)の脳の中に見出された。
ANTはBielschowsky法またはBodian法などの鍍銀染色で濃く染まる。あたかも神経細胞内の線維が太くなってできたようにみえることから,原線維変化と呼ばれた。発見当時から神経細胞内の線維蛋白との関係が疑われたわけである。果して両者の間に関係があるのか,あるとすればどのような関係か,それはANTの成因ともからんで,最近の痴呆老人脳研究の最大の課題の一つとなっている。
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