特集 現代医学・生物学の仮説・学説
5.神経科学
脳と免疫系
堀 哲郎
1
,
武 幸子
1
1九州大学医学部第一生理学教室
pp.548-549
発行日 1993年10月15日
Published Date 1993/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425900638
- 有料閲覧
- 文献概要
概説
“病は気から”とよくいわれるように,精神状態が健康状態に影響を与えることは経験的には知られていた。しかしこれが本格的な研究対象になったのはごく最近のことである。脳と免疫系は共通の情報伝達物質と受容体機構をもっている。この共通語を基盤として,脳と免疫系が相互対話を行ない,生体の恒常性維持に貢献していることが明らかになってきた1,2)。この急速に進展しつつある“脳・免疫系連関調節機構”研究の現況を抄述する。
Copyright © 1993, THE ICHIRO KANEHARA FOUNDATION. All rights reserved.