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特集 細胞生物学における免疫実験マニュアル
抗体の作製と吟味
免疫組織化学的観点からの抗体吟味
Examination of antisera for immunohistochemistry
瓦井 康之
1
Yasuyuki Kawarai
1
1金沢医科大学解剖学教室
pp.406-409
発行日 1987年10月15日
Published Date 1987/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905028
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免疫組織化学は,組織や細胞内に存在する物質を,抗原抗体反応の特異性と鋭敏性を利用して検出する方法であり,抗原物質に対する特異抗体にある物質(マーカー)を標識して用いる場合を標識抗体法,抗体に標識せず,抗原抗体反応後にマーカーを使う非(未)標識法の二種類の方法がある。いずれの方法にしろそのマーカーを可視物質として,螢光顕微鏡,光学顕微鏡,電子顕微鏡などで,抗原の局在を観察する。免疫組織化学は,染色の一方法でもあるので,免疫染色とも呼ばれる。
この方法は,検出しようとする物質が抗原物質であり,特異抗体を必要とすることと,その物質の抗原性を保ちながら,組織や細胞の微細構造を保存する—固定を行わねばならないという二点が大きなポイントとなる。
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