Japanese
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特集 蛋白質の代謝回転
アセチルコリン受容体の代謝回転
Acetylcholine recepter: structure and metabolism
城所 良明
1
Yoshiaki Kidokoro
1
1The Salk Institute
pp.441-447
発行日 1983年12月15日
Published Date 1983/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425904554
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我々は神経筋接合の形成に興味を持っており,長いこと電気生理学的に追求してきたが28),だんだんとアセチルコリン受容体そのものの性質,分布,代謝回転,制御などをもっと詳しく知らざるを得なくなってきた。したがって,我々は特に機能との関連において受容体の生化学的性質に興味を持っている。この綜説もその観点から書いてみた。もっと詳しい生化学的な記述は他の綜説を参考にしていただきたい2,22,26,41)。
神経筋接合形成の過程で神経は筋表面膜内のアセチルコリン受容体にたいしていろいろな作用をおよぼす。まず神経と筋が接触すると神経終末から放出されるアセチルコリンが受容体を活性化する。これが機能的神経筋伝達の開始である。ひきつづいて受容体の筋表面上での分布に劇的な変化がおこる.すなわち,それまで全体的に分布していた受容体が神経の接触した部分に集まってくる。これは受容体が膜中を移動しておこる現象であって,我々は神経によるアセチルコリン受容体の集合と呼んでいる。この時期では受容体は接合部も含めて代謝が速い。すなわち半減期が短く,ニワトリでは30時間ぐらいである。さらにずっと後になって(孵化後3週間)接合部の受容体は半減期がずっと長くなる(5日以上)12)。
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