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解説
生理学への中性子回折の応用
Use of neutron diffraction in physiology
松原 一郎
1
Ichiro Matsubara
1
1東北大学医学部薬理学教室
pp.44-53
発行日 1983年2月15日
Published Date 1983/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425904504
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生理機能のメカニズムを追求して,細胞レベルから分子レベルへ降りてゆくと,分子形態と機能の相関という問題にたどりつく。チャンネル蛋白とイオン透過,アセチルコリンレセプターと終板電位,ロドプシンと光受容,筋収縮蛋白と張力発生などの研究は,いずれもこの段階に達している。この種の領域では,分子形態を直接に観察するために,電子顕微鏡とX線回折が用いられてきた。最近は,これに加えて,中性子回折も用いられるようになった。3つの方法のうち,X線回折と中性子回折は,生きた標本をそのまま使って内部の分子変化を調べうるという特色を持つ。そのため,いろいろな生理機能の分子メカニズムの研究に応用することができる。
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