今月の表紙
回折型多焦点眼内レンズ
永野 幸一
1
,
根木 昭
2
1北里大学眼科
2神戸大学
pp.1463
発行日 2010年9月15日
Published Date 2010/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410103322
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症例は33歳,女性。以前から左眼のアトピー性白内障を指摘され近医で経過観察していたが,進行してきたため加療目的で当院当科を紹介された。矯正視力は(0.6)であり,前囊下ならびに後囊下白内障を認めており,超音波乳化吸引術および眼内レンズ挿入術を施行した。眼底に異常所見はみられず,また年齢も若く近見時に眼鏡は装用したくないということから,患者と十分に相談したうえで多焦点眼内レンズを選択し,正視ねらいで挿入した。術後は裸眼で遠方1.0,近方0.9と,遠近ともに良好な視力が得られている。
撮影には,TOPCON社製SL-D7(Nikon D300搭載)を使用した。撮影光路がプリズムヘッドでケラレないように注意しながら,被検眼のほぼ正面から拡散照明し,眼内レンズが鏡面反射を起こす位置に被検眼を固視誘導して,同心円状の多焦点眼内レンズのデザインがわかるように撮影した。
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