Japanese
English
解説
ヒスタミンH2受容体とその周辺
Conception of histamine H2-receptor
角田 康弘
1
Yasuhiro Tsunoda
1
1中外製薬(株)本社学術部
pp.515-524
発行日 1981年12月15日
Published Date 1981/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425903507
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今世紀初頭,Langley1)により提案されていたアドレナリン性受容体の概念をイソプロテレノールに対する感受性の有無でαとβという2つの受容体に大別したのはAhlquist2)であるが,その後の研究の進歩により1つの神経伝達物質(neurotransmitter),ホルモン(オータコイドも含めて)の受容体には相異なる種々の実体が存在することが明らかになりつつある。αとβに関してはシナプス前と後でα2,α13),心筋・脂肪細胞と気管支平滑筋・肺・肝臓等でβ1,β24,5)のサブクラスに分類され,ドーパミンはアデニール・サイクラーゼ(以下AC)要求型あるいはシナプス後膜に存在するものがD1,D3,AC非要求型でシナプス前膜に存在するものがD2,D46),アセチルコリンは作用速度の相違あるいはサイクリックグアノシンモノリン酸(以下c-GMP)要求の有無でムスカリンとニコチン性受容体7),オピエート受容体にはMet-エンケェファリンがμ,Leu-エンケェファリンがδの他κ,σという4つの受容体が69),またアデノシンはシナプス伝達抑制型のアデノシン I(以下ADOⅠ)受容体とシナプトゾームのサイクリックアデノシンモノリン酸(以下c-AMP)を上昇させるADOⅡ型受容体8)が,といった種々の受容体の存在が確認されている。
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