Japanese
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特集 筋細胞の分化
総説
筋分化の形態学的分析
Morphological analysis of muscle differentiation
石川 春律
1
Harunori Ishikawa
1
1東京大学医学部解剖学教室
pp.120-133
発行日 1974年4月15日
Published Date 1974/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425902984
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はじめに
骨格筋細胞は収縮機能を果たすために高度に分化した細胞である。未分化細胞から出発して,典型的な筋細胞への形態変化は最も劇的なものの一つである。古くから多数の研究者の注目するところとなり,筋発生に関する文献は膨大なものである1〜9)。
いわゆる未分化細胞は細胞分裂を繰り返し,増殖するが,ある時点で筋細胞へ分化を開始する。分化を始めた細胞は筋特異の収縮蛋白を合成し,これらは筋細糸として筋原線維へ組み立てられる。細胞は多核となり,また延長し,巨大細胞へ発達する。さらに細胞内には特異的な膜系が分化増殖する。筋原線維の形成が進むと,筋細胞は自発収縮を行なうようになる。このような形態分化は神経支配なくして可能であり,神経支配はその後の発達をコントロールしているようである。
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