Japanese
English
特集 機械的刺激受容の分子機構と細胞応答
血管内皮における機械的刺激によるストレスタンパク質の発現
Expression of stress proteins in vascular endothelium in response to mechanical stress
杉本 啓治
1
,
藤井 幸子
1
,
武政 徹
2
,
山下 和雄
1
Keiji Sugimoto
1
,
Sachiko Fujii
1
,
Tohru Takemasa
2
,
Kazuo Yamashita
1
1日本医科大学解剖学第一講座
2筑波大学体育科学系運動生理学研究室
pp.562-566
発行日 2000年12月15日
Published Date 2000/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425902491
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
その強度において程度差はあるものの,ほとんどの体構成細胞が受けている機械的刺激に対して各細胞がどのような応答反応を示し,本来の機能を遂行しているのかを知ることは今日的な興味あるテーマの一つであろう。本稿でとりあげる血管内皮細胞も外部から機械刺激を常時受けている典型的な細胞種である。これらの細胞では与えられた刺激に対して積極的に応答して独自の情報を発し,組織あるいは器官としての機能を制御している姿が最近の研究から明らかにされつつある。本稿に求められた内容は血管内皮における機械的刺激とストレスタンパク質発現の関係についての解説であるが,その発現機構について機械的刺激の面から調べた研究は見当たらないので,ここではわれわれが今までに携わってきた細胞骨格,特にアクチン線維の動態とストレスタンパク質発現との関係を中心に話を進めたい。
Copyright © 2000, THE ICHIRO KANEHARA FOUNDATION. All rights reserved.