Japanese
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特集 NOと循環調節
虚血性心疾患の病態発現における内皮細胞機能の役割
Endothelial Function and Ischemic Heart Disease
江頭 健輔
1
,
竹下 彰
1
Kensuke Egashira
1
,
Akira Takeshita
1
1九州大学医学部附属病院循環器内科
1Department of Cardiology, Faculty of Medicine, Kyushu University
pp.141-146
発行日 1996年2月15日
Published Date 1996/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404901194
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はじめに
血管内腔を被覆する一層の内皮細胞が血管壁の恒常性の維持に重要な生理活性物質の産生源であることが知られている1〜4).なかでも,内皮細胞由来弛緩因子は血管緊張度や臓器血流量の調節に重要な役割を果たしている.内皮細胞由来弛緩因子にはnitric oxide(NO),プロスタサイクリン,過分極因子などがある.NOはNO合成酵素によってL—アルギニンから産生される.最近,虚血性心疾患の病態生理におけるNOの役割が注目されている.
本稿では虚血性心疾患の病態と血管内皮細胞機能の関連について主に臨床研究の面から現在の知見を紹介する.
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