Japanese
English
特集 プロテインキナーゼCの多様な機能
発達期の神経系に発現するPKCの亜分子
Expression of PKC subspecies in the developing nervous system
三木 明徳
1
Akinori Miki
1
1神戸大学医学部保健学科基礎理学療法学講座
pp.264-268
発行日 1998年8月15日
Published Date 1998/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425901584
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
PKCには10種類以上もの亜分子があり,細胞の様々な生理機能を制御している1)。そのうちα-,βⅠ-,βⅡ-およびγ-PKCは特に中枢神経系に広く分布し,イオンチャネルの透過性や伝達物質の放出,長期記憶,受容体の制御など,様々な神経機能に重要な働きを演じている。これらの亜分子は胎生中期から中枢神経系に発現し,生後発達期にはその分布が劇的に変化する。このことは,PKCが神経機能だけでなく神経の分化過程においても重要な役割を演じていることを示唆している。最近,胎生期および生後発達期のラット脊髄におけるα-,β-,γ-PKCの発現を免疫組織化学的に観察したので2-4),これらの所見を交えて神経分化過程におけるPKCの役割について考察する。
Copyright © 1998, THE ICHIRO KANEHARA FOUNDATION. All rights reserved.