Japanese
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特集 最近のMAPキナーゼ系
MAPキナーゼカスケードと細胞死
MAP kinase cascade and cell death
一條 秀憲
1
,
斉藤 正夫
1
,
西頭 英起
1
,
武田 弘資
1
,
宮園 浩平
1
Hidenori Ichijo
1
,
Masao Saito
1
,
Hideki Saito
1
,
Hiroshi Takeda
1
,
Kohei Miyazono
1
1癌研究会癌研究所生化学部
pp.124-129
発行日 1997年4月15日
Published Date 1997/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425901181
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MAPキナーゼファミリーが構成するキナーゼカスケードは,真核細胞にとって,細胞内外の刺激を核内への情報として伝えるための最も基本的なシグナル伝達機構である。多細胞生物のMAPキナーゼは,これまで特に増殖因子のシグナル伝達経路としての機能が注目され,その増殖ならびに分化シグナルの伝達機構が詳細に研究されてきた。しかしながら最近,古典的MAPキナーゼカスケードに加え,新たなMAPキナーゼファミリーのメンバーが次々と発見され,それらが細胞死(アポトーシス)のシグナル伝達にも重要な位置を占めることが明らかにされ,にわかに注目を集めている。本稿では,アポトーシスに関連するMAPキナーゼカスケードならびに,その重要な構成要素のひとつであることが最近明らかにされた新規MAPキナーゼキナーゼキナーゼ,ASK1の構造と機能について紹介する。
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