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特集 最近のMAPキナーゼ系
MUKによるJNK経路の活性化
The activation of JNK-pathway by MUK
平井 秀一
1
,
大野 茂男
1
Shuichi Hirai
1
,
Sigeo Ohno
1
1横浜市立大学医学部生化学第二教室
pp.130-135
発行日 1997年4月15日
Published Date 1997/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425901182
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Jun N-terminal kinase(JNK)は,ERK,p38/Mpk-2などとともにMAPキナーゼ関連酵素の一つに数えられる酵素で,stress activated protein kinase(SAPK)とも呼ばれる。この酵素は細胞にストレスを与えるような刺激,例えば紫外線照射や浸透圧ショックにより強力に活性化されるほか,IL-1,TNFα,TGFβなどのサイトカインによっても活性化されることから,これらにより惹起される細胞内シグナル伝達に関与するものと考えられる1,2)。JNKにはこれまでに3種類のアイソザイムが見つかっており,それぞれJNK1(SAPKγ),JNK2(SAPKα),JNK3(SAPKβ)と呼ばれている。いずれもc-Jun,ATF2/CREBP-1などの転写因子を直接リン酸化して活性化することが報告されているほか,インスリンによるグリコーゲン合成酵素の活性調節への関与についても報告がある3)。JNKの活性はほかのMAPキナーゼ関連酵素と同様,MAPキナーゼキナーゼ(MAPKK)クラスおよびMAPキナーゼキナーゼキナーゼ(MAPKKK)クラスに属するタンパク質リン酸化酵素を含むキナーゼ経路により活性化される。
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