特集 器官―その新しい視点
5.泌尿器
腎臓:皮質
伊藤 貞嘉
1
,
阿部 圭志
1
Sadayoshi Ito
1
,
Keishi Abe
1
1東北大学医学部第二内科
pp.420-423
発行日 1996年10月15日
Published Date 1996/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425901123
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ポイント 体液の恒常性を保つ糸球体濾過機構
腎皮質では多量の糸球体濾過があり,その大部分を再吸収している。糸球体濾過は血圧や食塩摂取量によって大きな影響を受けることがなく,安定した多量の糸球体濾過率(GFR)が経口摂取が変化しても体液の恒常性が保たれる基盤となっている。GFRは傍糸球体装置により調節されている。傍糸球体装置が両生類から発達している系統発生学的所見と考え合わせ,傍糸球体装置の機能は陸上で生物が生存できるようになるための必要条件であったと考えられる。
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