特集 動物の行動機能テスト―個体レベルと分子レベルを結ぶ
6.サカナ
キンギョの弁別学習
大井 修三
1
1岐阜大学教養部心理学教室
pp.558-559
発行日 1994年10月15日
Published Date 1994/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425900834
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目標
キンギョが本年7月のスペースシャトルに乗った。これは,キンギョの飼育法が確立され,比較的扱いやすいからである。またキンギョは,比較的単純な神経系をもつ魚類の代表として,これらによって支配される行動を研究する目的で用いられてもいる。
一方,薬物の中枢神経系への影響をみる場合に,キンギョには一つの利点がある。キンギョ(10cm前後)の頭骨と脳との間に1mm程の間隙がある1)。ここに薬物を投与することによって,末梢にあまり影響を与えずに薬物の中枢への効果を検討することができる(図1)。
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