特集 動物の行動機能テスト―個体レベルと分子レベルを結ぶ
4.トリ
ニワトリの摂食内容と摂食行動
古瀬 充宏
1
,
奥村 純市
1
1名古屋大学農学部動物栄養情報学教室
pp.530-531
発行日 1994年10月15日
Published Date 1994/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425900822
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目標
生産を目的に飼育されているニワトリは,多くの研究の成果を経て最も生産性が高まるように配合された飼料を与えられる。この飼料を与える限り,どういった内容(栄養素あるいは飼料源)を摂取するかを知ることはできない。本来雑食性を示すニワトリは,さまざまな飼料を一度に自由に摂取することが許された場合,自らの要求量に見合うようにそれぞれを組み合わせて食べることが知られている。これを研究室の水準で確かめるには,選択摂取という方法が用いられる。例えば高蛋白質の飼料と低蛋白質の飼料を同時に与えれば,蛋白質の摂取量が適当な水準になるように両飼料を摂取する。しかしこの方法は,同時にある飼料成分にニワトリが嗜好性を示すか否かを調べるにも有効な方法である。もしある飼料成分に興味あるいは嫌悪感を示した場合には,その原因を追及することができる(図1)。
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