特集 動物の行動機能テスト―個体レベルと分子レベルを結ぶ
3.マウス・ラツト
傾斜板テスト(背地走性テスト)
水谷 正寛
1
1(財)食品薬品安全センター秦野研究所
pp.452-453
発行日 1994年10月15日
Published Date 1994/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425900785
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目標
傾斜板テスト(Inclined Plane Test)は,運動機能を評価する神経-筋活動試験のカテゴリーに入る試験であり,運動協調性のほか,平衡感覚,筋力などを複合的に評価する試験の1つである。
「傾斜板テスト」は,「背地走性(負の走地性)テスト(Test of negative geotaxis)」と同義と考えられる。背地走性テストは,行動奇形学的試験・研究における出生児の行動発達検査に際して一般的に用いられる試験である。“Negative geotaxis”の呼称については,傾斜板の中央部に頭部を下にしてラットを置いた時,ラットは顔を上方に向けるが,このラットの姿勢反応をCrozier & Pincus(1926)が“Nagative geotropism”と呼んだことに由来している。
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