Japanese
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特集 滑面小胞体をめぐる諸問題
小胞体腔内のカルシウム結合タンパク質
Calcium-binding proteins of endoplasmic reticulum
小沢 政之
1
Masayuki Ozawa
1
1鹿児島大学医学部生化学第二講座
pp.666-669
発行日 1993年12月15日
Published Date 1993/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425900676
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小胞体内腔に蓄えられていたCa2+は,カルシウムチャンネルにより細胞質内に放出され,カルモジュリンあるいはトロポニンCなどのカルシウム結合タンパク質に結合することにより,細胞質でのさまざまの情報伝達に中心的役割を演じている。このように,小胞体内腔がCa2+の貯蔵部位として機能していることは知られている。しかしながら,小胞体内腔のCa2+は,単に貯蔵されているだけなのであろうか。
筋小胞体には,カルシクエストリン(calsequestrin)というカルシウム結合タンパク質が存在していて,Ca2+の貯蔵に関与することが古くから知られていたが1),最近になり,小胞体腔内に新しいカルシウム結合タンパク質が存在することが明らかになってきた。
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