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特集 神経系に作用する薬物マニュアル
Ⅲ.代謝的に作用する薬物
代謝回転に作用する薬物
エタノールアンタゴニスト
Ethanol antagonists
中西 頴央
1
Suehiro Nakanishi
1
1富山医科薬科大学医学部薬理学教室
pp.511-512
発行日 1991年10月15日
Published Date 1991/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425900279
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「概説」
GABA受容体
GABA受容体は電気生理学ならびに薬理学的に二つのサブタイプ,GABAA受容体とGABAB受容体とに分けられる。GABAA受容体はbenzodiazepine受容体およびCl-チャネルと複合体を形成すると考えられている。GABAA受容体複合体が活性化されるとCl-コンダクタンスが増す。GABAA受容体複合体の機能はbenzodiazepines,barbituratesあるいはpcrotoxinなどの結合によって変化する。これら薬物のGABAA受容体への結合はGABAA受容体アンタゴニストbicucullineによって拮抗遮断される。
GABAB受容体はGTP結合蛋白質を介する機構によって間接的に陽イオンコンダクタンスと共役している。GABAB受容体の活性化によって末梢ニューロンでは内向ぎCa電流が抑制され,中枢ニューロンでは外向きK電流が増加する。GABA類似物質baclofenは立体選択的なGABAB受容体アゴニストであり,baclofenの構造類似物質phaclofenは選択的なGABAB受容体アンタゴニストである。
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