話題
萩原生長先生を偲びながら―第19回北米神経科学会で見たこと考えたこと
黒田 洋一郎
1
Yoichiro Kuroda
1
1東京都神経科学総合研究所神経生化学研究室
pp.241-243
発行日 1990年6月15日
Published Date 1990/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425900042
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〔第19回北米神経科学会〕
■見たこと
第19回北米神経科学会はフェニックスで1989年10月29日から11月3日まで開催された。参加は約1万1,000人。アリゾナ州の中心で,コンベンション・センターは大きなものを持っているフェニックスだが,ホテルなど滞在施設は十分でなく,遠いホテルで満員のシャトルバスに乗れずイライラした方も多かったようである。私も案の定,隣町(!!)のホテルを割り当てられ,一応レンタカーを借りておいたので,一泊だけでそうそうにチェックアウトし,会場のすぐ近くの安モーテルに引っ越した.便利になった上に,ホテル代の差額だけでレンタカー料金どころか食費も出て,自腹を切って参加した私には禍転じて福となった。
演題数は今回8,000題を越え,前にも書いたことだが1)「大きい。ともかく見るだけでくたびれる」がいつもならぬ印象である。1990年1月1日からの10年を米国は“Decade of the Brain”2)と名付けて脳研究に国家レベルで力をいれることが決定されたので,この学会はその中心学会としてますます大きくなるだろう。
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