Japanese
English
追悼文
Ludwig Seitz先生を偲んで
To the memory of the late Professor Dr. Ludwig Seitz
岩田 正道
1
Masamichi Iwata
1
1佼成総合病院
pp.259-260
発行日 1962年4月10日
Published Date 1962/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202601
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
Geh, Hofrat Prof. Ludwig Seitz先生が昨年6月19日89歳の長寿を全うされ肺炎のため逝去されたことがZentralbratt für Gynäkologieの37号に載せられあることを安藤畫一先生から承つたのは本年新春早々の頃であつた。この雑誌は既に昨年の11月末日到着していたのを雑用に追われて手にする機会もなかつたのは汗顔の至りで,早速開いて見ると巻頭に先生の晩年のお姿と門下の逸足たるHeinrich Eufingerによつて先生の略歴並びにお人柄や学績をただえた一文が載せられてあつた。
私は約35年の昔,1927年の4月から7月迄の約4カ月間Frankfurt am Main大学で先生の教室に入れて頂いて,主としてレントゲン療法を習得したのであるが,それにはWienで懇切な御指導をいただいたProf. Wilherm Weibel先生からSeitz先生への懇篤な紹介状のため快く入局を許されたのである。その上Seitz先生としては初めての日本人の弟子であつたが終始特別の御配慮に預つたことを一入感激し今以て感謝している。おそらくはSeitz先生にとつて婦人科では唯1人の日本人弟子であったろうと思われるので,安藤先生のお指示もあることとて,ここにありし日の先生をしのび,感銘した2,3の事柄を述べて在天の霊に更めて感謝の意を捧げたいと思う。
Copyright © 1962, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.