増大特集 代謝
Ⅰ.代謝と臓器・疾患
先天代謝異常症の病態理解の進歩と治療法の開発
中島 葉子
1
,
大石 公彦
2
Nakajima Yoko
1
,
Oishi Kimihiko
2
1藤田医科大学小児科学講座
2東京慈恵会医科大学小児科学講座
キーワード:
先天代謝異常症
,
IEM
,
食事療法
,
酵素補充療法
,
ERT
,
肝移植
,
新生児スクリーニング
Keyword:
先天代謝異常症
,
IEM
,
食事療法
,
酵素補充療法
,
ERT
,
肝移植
,
新生児スクリーニング
pp.408-409
発行日 2023年10月15日
Published Date 2023/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201727
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
先天代謝異常症(IEM)は,タンパク質,炭水化物,脂肪などの代謝に必要な酵素や輸送体の欠損や機能喪失により,様々な症状や合併症を起こす遺伝性疾患群である。これらの疾患は,診断,その根底にある病態生理の理解,効果的な治療法の開発という点で,歴史的に重要な課題を突きつけてきた。近年の医学の進歩により,IEMの根底にある複雑なメカニズムに新たな光が当てられ,革新的な治療法の開発への道が開かれつつある。本稿では,IEMの病態生理の理解におけるこれまでの重要な進歩の概要と,新しい治療法の開発の進展について述べる。
Copyright © 2023, THE ICHIRO KANEHARA FOUNDATION. All rights reserved.