Japanese
English
特集 がん遺伝子の発見は現代医療を進歩させたか
Ⅰ.がん遺伝子研究の新しい展開
FMSの発見とがん治療への応用
Discovery of proto-oncogene FMS and translation into anticancer therapies
近藤 彩奈
1
,
藤原 智洋
1
Kondo Ayana
1
,
Fujiwara Tomohiro
1
1岡山大学大学院医歯薬学総合研究科生体機能再生・再建学講座整形外科
キーワード:
FMS
,
CSF-1R
,
がん微小環境
,
腫瘍随伴マクロファージ
,
免疫療法
Keyword:
FMS
,
CSF-1R
,
がん微小環境
,
腫瘍随伴マクロファージ
,
免疫療法
pp.300-305
発行日 2023年8月15日
Published Date 2023/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201697
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FMSはチロシンキナーゼ膜貫通受容体(colony- stimulating factor-1 receptor;CSF-1R)をコードする原がん遺伝子である。主に単核貪食細胞に発現し,マクロファージの分化や増殖を担う。一方,様々な悪性腫瘍でc-FMS/CSF-1Rは腫瘍細胞および腫瘍微小環境に発現し,発がん・腫瘍進展・治療抵抗性の惹起など腫瘍促進的な役割を担う。c-FMS/CSF-1R阻害剤は米国でびまん型腱滑膜巨細胞腫に対してFDA承認されており,悪性腫瘍に対しては臨床試験段階にある。
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