増大特集 革新脳と関連プロジェクトから見えてきた新しい脳科学
Ⅲ.ヒト疾患研究
b)神経変性疾患
アルツハイマー病の神経生物学:細胞外タウの恒常性維持機構と病態形成に対する役割
山田 薫
1
,
橋本 唯史
2
,
岩坪 威
1,3
Yamada Kaoru
1
,
Hashimoto Tadafumi
2
,
Iwatsubo Takeshi
1,3
1東京大学医学系研究科神経病理学分野
2国立精神・神経医療研究センター神経研究所疾病研究第四部
3国立精神・神経医療研究センター神経研究所
キーワード:
Aβ
,
タウ
,
神経活動
,
glymphatic system
,
細胞間伝播
Keyword:
Aβ
,
タウ
,
神経活動
,
glymphatic system
,
細胞間伝播
pp.490-491
発行日 2022年10月15日
Published Date 2022/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201598
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凝集性タウ分子が細胞外に放出され,次いで細胞内取り込みを受けることで細胞間を伝播するという知見から,細胞外に存在するタウ分子はタウ蓄積進行における重要なトリガー分子として認識されるようになった。筆者らは,タウの細胞外量の調整に関わる内在性機構という新しい着眼点から,伝播やタウ蓄積,神経変性に与える効果について研究を展開してきた。本稿では,これまでに得られた研究成果を最近の知見を踏まえて考察する。
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