Japanese
English
増大特集 難病研究の進歩
Ⅶ.代謝・免疫
高安動脈炎・巨細胞性動脈炎・バージャー病
Takayasu arteritis・Giant cell arteritis・Buerger disease
中岡 良和
1,2,3
Nakaoka Yoshikazu
1,2,3
1国立循環器病研究センター研究所血管生理学部
2大阪大学大学院医学系研究科循環器内科学
3大阪大学大学院医学系研究科循環微小画像医学
キーワード:
高安動脈炎
,
巨細胞性動脈炎
,
バージャー病
,
ステロイド
,
トシリズマブ
Keyword:
高安動脈炎
,
巨細胞性動脈炎
,
バージャー病
,
ステロイド
,
トシリズマブ
pp.480-481
発行日 2020年10月15日
Published Date 2020/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201248
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血管炎症候群は一次性に血管壁に炎症が生じる病態である。その分類基準の一つであるChapel Hill Consensus Conference 2012年版(CHCC2012)では炎症の主座となる血管サイズに基づいて,大型血管炎(LVV),中型血管炎(MVV),小型血管炎(SVV)へ分類される(図)1)。LVVは主に大動脈とその主要分枝の血管炎で高安動脈炎(TAK)と巨細胞性動脈炎(GCA)を含む。MVVは各内臓臓器に向かう主要動脈とその分枝の血管炎で,結節性多発動脈炎と川崎病を含む。SVVは細動脈,毛細血管,細静脈と時に小動脈を侵す血管炎で,ANCA関連血管炎と免疫複合体性血管炎に分けられる(図)1)。バージャー病は閉塞性血栓血管炎とも呼ばれ,四肢の主幹動脈に閉塞性・全層性の血管炎を来す疾患であるが,欧米では血管炎に分類されてないために図では記載がない。本稿の扱うLVVとバージャー病の詳細は,「血管炎症候群の診療ガイドライン」(2018年3月改訂)もご参照いただきたい2)。
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