Japanese
English
解説
Förster共鳴エネルギー移動の原理に基づく二光子励起光遺伝学操作法の開発
Development of optogenetic tools for two-photon excitation based on Förster resonance energy transfer
金城 智章
1
,
寺井 健太
2
Kinjo Tomoaki
1
,
Terai Kenta
2
1京都大学大学院医学研究科病態生物医学教室
2京都大学大学院生命科学研究科生命科学研究科生体制御学教室
キーワード:
光遺伝学
,
二光子励起
,
Förster共鳴エネルギー移動
,
FRET
Keyword:
光遺伝学
,
二光子励起
,
Förster共鳴エネルギー移動
,
FRET
pp.364-369
発行日 2020年8月15日
Published Date 2020/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201191
- フリーアクセス
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
近年,生体イメージング技術の進歩によって,細胞内シグナル伝達を生体内で,高い時空間解像度で観察することが可能になってきた。しかし,観察しているシグナルと,結果として起こる表現型との間の因果関係を証明することは困難であり,摂動を加えて背景に存在する分子的なメカニズムを検証することが求められてきた。光誘導性タンパク質を用いて細胞内シグナル伝達系を光で操作可能な非チャネルロドプシン型の光遺伝学は,そうしたニーズに答える技術として近年急速な発展を遂げている。しかし,これらの系は培養細胞系ではよく使用されているものの,生体内での使用例は非常に少ないのが現状である。本稿では,生体観察に有用な二光子励起顕微鏡のための光遺伝学ツールの開発について紹介する。
Copyright © 2020, THE ICHIRO KANEHARA FOUNDATION. All rights reserved.