増大特集 現代医学・生物学の先駆者たち
Ⅱ.生化学・遺伝学
早石修(1920-2015)—生化学の巨人
成宮 周
1
Narumiya Shuh
1
1京都大学医学研究科メディカルイノベーションセンター
キーワード:
トリプトファン
,
酸素添加酵素
,
NAD生合成
,
ADPリボシル化反応
,
プロスタグランジンD2
Keyword:
トリプトファン
,
酸素添加酵素
,
NAD生合成
,
ADPリボシル化反応
,
プロスタグランジンD2
pp.400-401
発行日 2019年10月15日
Published Date 2019/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201037
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早石修博士は,トリプトファン代謝研究から出発し,酸素添加反応とそれを触媒する酵素,酸素添加酵素,を発見した。次いで,酸素添加反応の様々な生物学的役割を解明,その一つがトリプトファンからのNAD生合成経路の同定である。更に,NADのADPリボース部分がタンパク質に転移して機能修飾を起こすADPリボシル化反応をジフテリア毒素とポリADPリボースで示した。また,トリプトファン分解の新規酵素インドールアミン酸素添加酵素を発見したほか,プロスタグランジン生合成の酵素基盤を明らかにし,プロスタグランジンD2の睡眠作用を見いだした。
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