増大特集 現代医学・生物学の先駆者たち
Ⅰ.解剖学・発生学・細胞生物学
下村脩(1928-2018)—下村脩博士とオワンクラゲ
宮脇 敦史
1,2
Miyawaki Atsushi
1,2
1理化学研究所脳神経科学研究センター細胞機能探索技術研究チーム
2理化学研究所光量子工学研究センター生命光学技術研究チーム
キーワード:
オワンクラゲ
,
GFP
,
イクオリン
,
発光
,
蛍光
Keyword:
オワンクラゲ
,
GFP
,
イクオリン
,
発光
,
蛍光
pp.378-379
発行日 2019年10月15日
Published Date 2019/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201026
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1945年8月9日の午前11時。下村脩少年(当時16歳)は,長崎市の上空に,米機が何某かの機器をパラシュートで落下させるのを目撃した。その直後にプルトニウム型原子爆弾「ファットマン」が投下される(午前11時2分)。目撃の機器は放射能を測定するためのものであった。やがて黒い雨を浴びながら,下村少年は,日本の未来そして自分の将来をどのように思い描いていたのであろうか。恩讐の彼方に米国で生涯を過ごすことになるとはよもや思わなかったに違いない。
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