増大特集 タンパク質・核酸の分子修飾
Ⅱ.細胞質/オルガネラでの分子修飾
タンパク質機能・品質管理
プロリン異性化
中津 祐介
1
,
山本屋 武
1
,
浅野 知一郎
1
Nakatsu Yusuke
1
,
Yamamotoya Takeshi
1
,
Asano Tomoichiro
1
1広島大学大学院医歯薬保健学総合研究院
キーワード:
プロリン異性化酵素
,
シグナル伝達
,
がん
,
メタボリックシンドローム
Keyword:
プロリン異性化酵素
,
シグナル伝達
,
がん
,
メタボリックシンドローム
pp.464-465
発行日 2018年10月15日
Published Date 2018/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425200880
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タンパク質はアミノ酸同士のペプチド結合が連なることにより形成されているが,グリシンを除くアミノ酸は不斉炭素を持っているため,ペプチド結合は理論上,シス体とトランス体の両方をとることができる。しかし,通常はエネルギー的に安定なトランス体をとっており,シス体はほとんどみられない。例外的に,プロリンとそのN末側のアミノ酸間のペプチド結合は,シス体とトランス体の両方が存在する。
プロリン異性化酵素は,プロリンのシス-トランス異性化を触媒することで細胞内の様々な機能を調整している酵素であり,多くの病態との関連も指摘されている。
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