特集 伝達物質と受容体
1.アミノ酸
興奮性
L-プロリン,D-プロリンの催眠作用とNMDA受容体,グリシン受容体
濱洲 紘介
1
,
古瀬 充宏
1
Kousuke Hamasu
1
,
Mitsuhiro Furuse
1
1九州大学大学院生物資源環境科学府高次動物生産システム学講座
pp.366-367
発行日 2009年10月15日
Published Date 2009/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425100874
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[用いられた物質/研究対象となった受容体]
L-プロリン,D-プロリン,ストリキニーネ,MK-801/NMDA受容体
現代社会は,「ストレス社会」という言葉で置き換えられるほど,精神的な重圧を被るようになってきた。ヒトを取り巻く環境の負荷は多種・多様であり,うつ病を含む精神的な疾患により,自殺者数は毎年3万を超えるという社会現象が起こっている。また,ストレスは社会生活の質の低下にも結び付き,ストレス軽減に対する要望は強いものである。ストレス問題に対して投薬治療は確かに有効な手段であるが,ストレス社会に移行するにあたり平行して起こった食生活の劇的な変化を見逃すことはできない。また,脳の栄養素代謝がストレスにより変動するかの検証もあまりなされていないのが現状である。
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