Japanese
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特集 いかに創薬を進めるか
マイクロRNAを利用した創薬─高機能性RNA分子の創製
Drug discovery using microRNAs:development of highly functional RNA molecules
北出 幸夫
1
Kitade Yukio
1
1愛知工業大学工学部応用化学科
キーワード:
RNA干渉
,
miRNA
,
siRNA
,
ダングリングエンド
,
核酸医薬
Keyword:
RNA干渉
,
miRNA
,
siRNA
,
ダングリングエンド
,
核酸医薬
pp.327-329
発行日 2018年8月15日
Published Date 2018/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425200826
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DNAの遺伝情報はRNAを介してタンパク質へ伝達され,タンパク質が生命維持の中心的な役割を果たす。この考えは,1958年にCrickによって提唱され,セントラルドグマと呼ばれる1)。1990年には,ヒトの遺伝情報が書かれているDNAのすべての塩基配列を読解しようとするヒト・ゲノムプロジェクトが開始された。2003年にはこのプロジェクトが終了し,ヒトの遺伝子数は予想に反してはるかに少なく22,000程度であることが明らかとなった。これは,ヒトゲノムのわずか2%程度であり,残りの98%は不要なnon-coding領域と考えられていた。しかし,近年のRNA研究により,non-coding領域の大部分のDNAは,実際にはRNAとして転写され,生成したnon-coding RNA(ncRNA)自体が様々な機能を示すことがわかってきた2)。
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