増大特集 細胞多様性解明に資する光技術─見て,動かす
Ⅳ.狙ったものを動かす
光による霊長類脳機能制御:神経路選択的光操作技術
高田 昌彦
1
,
井上 謙一
1
,
松本 正幸
2
Takada Masahiko
1
,
Inoue Ken-ichi
1
,
Matsumoto Masayuki
2
1京都大学霊長類研究所神経科学研究部門統合脳システム分野
2筑波大学医学医療系生命医科学域認知行動神経科学
キーワード:
光遺伝学
,
ウイルスベクター
,
霊長類
,
神経回路
,
眼球運動
Keyword:
光遺伝学
,
ウイルスベクター
,
霊長類
,
神経回路
,
眼球運動
pp.488-489
発行日 2017年10月15日
Published Date 2017/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425200708
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近年の光遺伝学の進歩により,齧歯類では特定の神経回路の機能を操作することが可能になったが,高度な脳機能を持つ霊長類でターゲットとする神経回路の活動のみを高い時間精度で調節することはこれまで不可能であった。筆者らは眼球運動を制御する神経ネットワークのうち,大脳皮質前頭葉の前頭眼野から中脳にある上丘への神経回路に着目し,この回路を光照射によって選択的に活性化し,眼球運動を人為的に誘発させることに成功した。
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